私たちは日々多くの課題や問題を抱えています。新たなシステムの導入、人の採用、コストの削減、業務の効率化といった仕事上の問題もあれば、家庭の問題もあります。絶対的な正解がないからこそ、不安に思いながら答えを出すことも多いのではないでしょうか。
実は課題解決には、正しいやり方があるのはご存じでしたでしょうか?正しいやり方で課題解決を進めていけば、答えを出す時の不安感は大きく低減します。この手法は大手コンサルティングファームでは当然のように認知されており、多くの会社の課題解決の際に使われています。
この記事では、正しい課題解決のやり方を紹介します。
課題解決のための3ステップ
正しい課題解決のやり方は、3ステップで構成されます。
それは、「Where→Why→How」の3ステップです。つまり、「問題を特定→原因を深掘り→打ち手を考案」の3ステップになります。
それぞれで考えるポイントは以下の通りです。
・問題を特定→そもそも、どこが問題なのか?
・原因を深掘り→その問題が起きる原因は何か?
・打ち手を考案→どう対処したらよいのか?
目の前にある課題に対して上記3つのポイントへの回答を出すことができれば、課題は解決できます。
「なんだ簡単なことじゃないか」と思われた方も多いと思います。ご認識の通り、考え方自体は非常に簡単です。ここで重要なのは、「正しい課題解決のやり方とは、この考え方に沿って行うものだ」と認識して実施することにあります。認識しているか認識していないかに応じて、具体的な打ち手を考えた時の不安感が大きく違います。
具体的には、「本当にこの打ち手でいいのか?」と思うか、「この考え方で導き出した打ち手だから大丈夫だ」と思うかの違いです。
それでは次の項目から3ステップの具体的な考え方を紹介していきます。
Where(課題を特定する)
第一ステップは課題を特定するところから始まります。
この際に注意すべきことは、課題を絞り込んで特定する必要があるということです。漠然とした課題ままですと、その課題を引き起こす原因も多数考えられます。それに伴い、原因に対応する対応策も膨大になってしまうため、検討が膨大な量になってしまいます。
これが課題を特定する際の王道なのですが、必ずこのような質問が挙がります。
「多くの課題があるのに、絞り込んだことにより一部しか解決しないがそれでよいのか?」
こちらに対しては、「問題ない」が答えになります。というのも、細分化された課題を1つ1つ解消することの繰り返しが真の意味での課題解決に繋がるからです。一番避けなければならないことは、絞り切れていない漠然とした課題に対して、漠然と解決を目指そうとすることです。
Why(原因を深掘りする)
第二のステップでは原因を深掘りしていきます。
ここで注意していただきたいポイントは、広く深く掘り下げるということです。
まずは「広く」という点から考えたいと思います。原因を深掘りする際にありがちな思考法として、「これが原因であろうという思い込み」があります。この思考法が広く掘り下げることを妨げますので注意してください。論理的に迫ることが大事ですので、過去の勘や経験に基づいた決めつけは避けて、情報に基づいて検討する姿勢を大切にしてください。
続いて、「深く」という点から考えたいと思います。ここでは有名なトヨタの「5 Why」という考え方を使います。つまり、「なぜなぜ?」を5回繰り返すということです。5回という数字はあくまで目安に過ぎず、この行為の目的は深く深く掘り下げることで根本原因を見つけ出すことです。
実際に「5 Why」をやってみると、いかに普段の思考では表層的にしか考えられていなかったかが分かりますので、ぜひ試してみてください。
How(打ち手を考案する)
最後のステップでは打ち手を特定していきます。第二ステップの「Why」にて広く深く掘り下げたことで原因を特定できました。その原因を解消するための対策を検討していきます。
ここで注意しなければならないことは、思いつきの打ち手を出さないことです。言い換えると、目先の対策に飛びつかないということです。
せっかくこれまで課題を特定し原因を深掘りしてきたので、それに準じた形で打ち手を考える必要があります。この流れで打ち手を考えることで、論理が一貫して通っているため、他者の説得や巻き込みがうまくいきます。
まとめ
この記事では、正しい課題解決の3ステップを紹介しました。
それぞれで考えるポイントは以下の通りです。
・Where (課題を特定)→そもそも、どこが問題なのか?
・Why (原因を深掘り)→その問題が起きる原因は何か?
・How (打ち手を考案)→どう対処したらよいのか?
目の前にある課題に対して上記3つのポイントへの回答を出すことができれば、課題は解決できます。しかし、正しい課題解決方法が分かっても、実際どのように取り組めばいいかわからないという方もいらっしゃると思います。そのような方向けに、弊社では課題解決支援も行っております。お気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。